ヘテロジーニアスネットワーク

2020年代には無線通信トラヒックは,2010年の1000倍程度以上に及ぶとされている. このような膨大なトラヒックを収容するために, 大容量の通信が可能なセルラネットワークの検討が盛んに進められています. セルラネットワークの容量の拡大し, 急激に増加するトラヒックを収容するための方法のひとつとしてヘテロジニアスネットワーク(HetNet:Heterogeneous Cellular Networks)が検討されています. HetNetとは, 従来のマクロ基地局のみで構成されていたセルラネットワークであるホモジニアスネットワーク内に, マクロ基地局よりも狭い通信範囲のスモール基地局を複数配置するセルラネットワークです. マクロセル内において, 駅やデパートなどのユーザ端末が高密度に存在する領域にスモール基地局を複数配置し,ユーザ端末はスモール基地局に接続します. これにより, トラヒックを分散(オフロード)させることが可能になり, スモール基地局を多数配置することで大容量の通信を可能する技術です.

しかし, HetNetでは多数のマクロセルを追加配置する必要があり, システム稼動時の電力消費量が増大するといった問題があります. 通信工学研究室では, このヘテロジニアスネットワークのネットワーク制御技術の研究を通して, 省電力社会へ貢献します.

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